「マンジャロってどんな薬?」

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「マンジャロってどんな薬?」

今話題となっているマンジャロがどのような薬で、なぜオゼンピックやリベルサスと比較しても今までのGLP-1受容体作動薬より最も減量効果があると言われているかについて今日は解説します。

2023年6月12日に一般発売されたマンジャロは、チルゼパチドという有効成分の薬剤であり、持続性GIP/GLP-1受容体作動薬と呼ばれています。 GIPおよびGLP-1は食事摂取に反応して消化管から分泌されるインクレチンホルモンで、膵臓からのインスリン分泌を促します。

健康成人では食後インスリン分泌の最大70%がインクレチンホルモンの作用であると知られており、GIPはインクレチン効果の2/3を占めていて、インスリン分泌に対する影響はGLP-1よりも大きいことが示されています。 チルゼパチドのGLP-1に対する活性は天然型GLP-1より低いことがわかっていますが、GIP受容体に対する活性は天然型GIPと同程度と言われており、これによって強力なインクレチン作用をもたらすと考えられています。

リベルサスなど他GLP-1受容体作動薬と同様に、マンジャロもグルコース濃度依存的にインスリン分泌を促進して血糖値を改善する効果があり、単剤での使用での低血糖のリスクは少ないと考えられています。 冒頭の画像については、2023年10月に糖尿病や生活習慣病に関する雑誌に掲載された下記論文の結果であり、日本の3875人の2型糖尿病患者に対する既存のGLP-1受容体作動薬及びGIP/GLP-1受容体作動薬、プラセボの比較結果を表しています。

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結果に示されている有効成分を国内で使用されている薬剤名にこちらで書き換えたものが冒頭の画像で、原文は以下になります。

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結果はあくまで糖尿病患者の中でリベルサス14mgと他薬剤を比較した結果と、プラセボと他薬剤を比較した結果となっており、必ずしも全ての人に当てはまる結果ではないことは明らかです。

リベルサスやオゼンピック、マンジャロの比較を探している方が数多く見受けられますが、一つの目安となっているのではないでしょうか。

個人的な経験・感触をいうとざっくり 「リベルサス7mg<マンジャロ2.5mg<リベルサス14mg<マンジャロ5mg」 といった印象がありますが、個人差は強く効果も副作用も人それぞれですので、自分に合った薬剤を見つけることが大事だということを留意してください。

医療広告に関して

 国内承認薬ですが本国では現在適応外使用となります。
 当院で処方している薬剤はいずれも全て国内正規卸より入荷しております。
 アメリカでは既に肥満症薬と使用されており、後述の副作用説明記事にも記載の通り、現段階では大きな有害事象は確認されておりません。

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