結局GLP-1ダイエットって危険なの?⑤(結論編)
今までのまとめです。
・GLP-1受容体作動薬は海外では肥満患者(BMI27以上で少なくとも1つ以上の体重関連疾患を持つ、あるいはBMI30以上 )に対する補助療法として使用されている。
・世界的に見ても痩せ型〜軽度肥満(BMI27以下)の患者に対する研究結果はない。海外での使用用量は小柄な日本人には多すぎる可能性もあり、その分副作用発現リスクが上がる可能性がある
・国内では糖尿病患者以外のGLP-1作動薬の研究結果はない
・重症な副作用や長期的な有害事象についての研究結果はまだ蓄積されていないため、数年単位の長期的な使用を続けるよりは一時的な使用が理想的と考える
・以上より国内におけるダイエット目的での使用は適応外使用となり、リスクを理解して医師の管理下のもとで使用をする必要がある
おそらくこれから数年で国内におけるGLP1受容体作動薬の扱いはかなり変化していくと考えられます。
今後の動向に注目していきたいです。
医療広告に関して
国内承認薬ですが本国では現在適応外使用となります。
当院で処方している薬剤はいずれも全て国内正規卸より入荷しております。
アメリカでは既に肥満症薬と使用されており、後述の副作用説明記事にも記載の通り、現段階では大きな有害事象は確認されておりません。
・前の記事
結局GLP1ダイエットって危険なの?②(リベルサス誕生秘話編)
結局GLP1ダイエットって危険なの?③(糖尿病患者に関する研究編)
結局GLP1ダイエットって危険なの?④(健康な人が飲んだら…編)
・参考 読み物